意味怖

ハロウィンって何かしら?

投稿日:

A「えー、おばあちゃん、ハロウィンも知らないの?仮装した子どもが、夜に近所の家を訪ねて回るイベントだよ」

B「ああ、それなら、おばあちゃんも知っているわ。最近ではそんな風に言うのね。知夏ちゃんは物知りでえらいわね」

A「ジョーシキだよ。小学校の友だちもみんな知ってるもん。最近できたんじゃなくて、アメリカとかでは昔からあるイベントなんだよ」

B「ふうーん、そうなのー。でも確かに、おばあちゃんも子どもの頃にあったわ」

A「そうなの?日本にもハロウィンってあったんだ?」

B「あれはたぶん、おばあちゃんがまだ知夏ちゃんくらいの年の頃のことね。夜、家族で川の字になって眠っていると、トントン、トントンって音がしたの」

A「うん、うん」

B「目が覚めたのは私だけだった。お母さんもお父さんもスヤスヤと眠っていたわ。おばあちゃん、小さい頃は本当に怖がりでね。トントン、トントン、それが家の戸口を叩く音だと気付いても、一人で玄関に向かおうなんて思わなかったの」

A「それは分かるわー、怖いもんね」

B「布団を頭から被ってね。目をつぶって寝てしまおうと思ったの。でもね、聞こえたの。トントン、トントン、という音の隙間から、『智代ちゃん、智代ちゃん』って私の名前を呼ぶ声がね。聞き慣れた声だった。隣の家の楓ちゃんの声だったの」

A「おばあちゃんのお友だち?」

B「うん、そうね。楓ちゃんは私の3つ年上でね。よく一緒に遊んでくれたわ。とても優しいお姉ちゃんだった」

A「じゃあ、玄関を開けてあげたの?」

B「ううん。私はそのまま布団を被ったまま寝てしまったの。気付いたら翌日の朝だった」

A「えー、ダメだよ、おばあちゃん。ハロウィンでは訪ねて来た子どもにお菓子をあげるんだよ」

B「あら、そうなの。でもおばあちゃんには、そんな勇気はなかったわ」

A「勇気?でもお友だちだって、声で分かったんでしょう?」

B「うん、そうね……。でもおばあちゃんも小さかったからね。それにお菓子をあげなきゃいけないなんて知らなかったし、やっぱりすごく怖かったのよね」

A「うーん、なんだか日本のはちょっと違うかも。お菓子もあげないしさ。それはハロウィンじゃないかもしれないね」

B「そうなのかい?でも知夏ちゃんの説明を聞く限りは同じものに思えるけどねえ……」

A「うーん、どうかなぁ?」

B「ハロウィンでは子どもが訪ねて来るんでしょ?」

A「うん、そうだよー。夜に近所のお家にね」

B「トントンって玄関ドアを叩いて来るのよね?」

A「うん、そうだね、一緒だね」

B「訪ねて来る子どもは……アレなんでしょ?」

A「仮装した子どもだよ」

B「そうよねー。だとしたらやっぱり、一緒だと思うわ」

A「うーんー、そーなのかなー?」

この続きや解説はLINEにて連載中

ネットのコピーではない『オリジナルの意味怖』をLINEで連載しています。

解説も順次公開、すべて無料です。

友だち追加
3282人が追加

LINEで読める意味怖と解説リスト

  1. 幸福な未来
  2. 除霊
  3. 無罪執行
  4. ショートケーキ問題
  5. 夢オチ
  6. 彼女は私を見下し続ける
  7. go home
  8. ノート
  9. 僕は交通ルールにうるさい
  10. 僕らの成功法則
  11. 付きまとわれてて
  12. 事故物件
  13. 同棲生活
  14. 懇願
  15. わら人形
  16. 占い師
  17. 最後の一葉
  18. 魔法の香水
  19. キツネ様
  20. 青ざめる
  21. 仕事
  22. シェアハウス
  23. 清々しい朝
  24. みんな平等に
  25. 平和的な解決
  26. 点線
  27. 霊能者の義務
  28. ハロウィンって何かしら?
  29. 停電の夜に
  30. 暗号解読

*その後も随時更新中です。

友だち追加
3282人が追加

スポンサーリンク

買いもの記録

人気記事

僕は交通ルールにうるさい

深夜0時過ぎ、 僕は傘を差して待っていた。 信号が青に変わるのを待っていた。 小 …

関連記事

暗号解読

私は白髪混じりの頭をポリポリと掻いた。   うーん…… さっぱり分から …

夢オチ

私の前にはドアがありました。 マンションの自分の家の玄関ドアです。 チャイムを押 …

魔法の香水

トントン、トントン、 昼過ぎにうつらうつらと居眠りをしていた私を起こしたのは、 …

意味怖アプリ/Android版を更新しました。

2016年に資金繰りに挫折して置いていたアプリですが、2年ぶりに更新しました。 …

最後の一葉

あの日の私は絶望していた。 重い病気にかかっていたのだ。 医者や家族は私が気落ち …

スポンサーリンク

最近の投稿

ハードルは高い方がいい

やっぱり思った通りだ。 ハードルは高い方がいい。 高ければ、高いほど尚のことにい …

不幸のおまじない

テーブルに置いたままのスマホに太い指を乗せると、 画面は明るさを取り戻した。 グ …

声のトーン

トゥルルルルーーー   甲高い電子音が響き、 私はリビングに視線を向け …

スイカ

目覚ましを止めてから、 私はタオルケットを身体に手繰り寄せた。 付けっ放しにして …

暗号解読

私は白髪混じりの頭をポリポリと掻いた。   うーん…… さっぱり分から …

スポンサーリンク

角川つばさ文庫

「アッと気付くとゾッとする!」
1話1分どんでん返し系ストーリー集です。出版しました。

Kindle本

7話のショートショートを掲載しています。スマホのKindleアプリなどで読むことができます。

プログラミングや意味怖の創作などをしています。 ペンネームは思いつかなかったので、テストでよく見る「”マルマル”を埋めなさい」から取りました。

・角川つばさ文庫「本当はこわい話」出版!
・自作アプリ累計10万インストール突破!
・Kindle本「おしまいおしまいでは終わらない昔話」SF・ホラー・ファンタジー部門1位獲得!(数日間のみ)
・comicoにて85万PV突破!

というのが、優れた実績になります。劣った実績は…

→詳細プロフィールを見る

友だち追加
3282人が追加

→このブログの更新を受け取る方法