意味怖

夢オチ

投稿日:2017-05-27 更新日:

私の前にはドアがありました。

マンションの自分の家の玄関ドアです。

チャイムを押してから何気なく振り返ると、月が浮かんでいました。

異様に大きくて黄色い満月でした。

「はーーい」

ドアの向こうから声がして、私は違和感を覚えました。

耳に絡みつくような甘ったるい声質は、明らかに妻のそれではなかったからです。

「おかえりなさーいー」

そう言ってドアを開けたのは、部屋着を着た相原美砂でした。

「…美砂、どうして……ウチに?」

私の問いに答えることなく、彼女は私の持っていた鞄を取り上げると胸に抱え込みました。

そしてニッコリと微笑みました。

「今日はあなたの大好きなカレーをつくったんですよー」

それだけ言うと彼女は踵を返し、家の奥へと歩いていってしまいました。

「……『あなた』って?」

頭の整理が追いつきませんでしたが、私には彼女の後を追う以外に選択肢はありませんでした。

リビングには確かにカレーの匂いが漂っていました。

「少し温めますねー。着替えて来てくださいー」

「ちょ、ちょっと待って。相原さん」

「えー、なんですかー?もしかして、先にお風呂ですかー?どうしよう。私、お湯入れてないですけどー」

「いや、そういうことじゃないんだ」

彼女は大きな黒目を私に向けると、可愛らしく小首を傾げました。

「じゃあ。なんですかー?」

「えっと……状況が飲み込めないんだ。ま、まず、妻は、どうしたんだろう?買い物かな?何処に行ったのか知っているかい?」

「あー、そういうことですかー。あなたの愛する奥さんが何処に居るのか知りたいってことですかー?それならモチロン知っていますよー」

そう言うと彼女はトコトコトコと私の前まで近づいて、それから両手をパッと広げました。

「はいッ。あなたの愛する奥さんは今、あなたの目の前に居ますよーー」

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LINEで読める意味怖と解説リスト

  1. 幸福な未来
  2. 除霊
  3. 無罪執行
  4. ショートケーキ問題
  5. 夢オチ
  6. 彼女は私を見下し続ける
  7. go home
  8. ノート
  9. 僕は交通ルールにうるさい
  10. 僕らの成功法則
  11. 付きまとわれてて
  12. 事故物件
  13. 同棲生活
  14. 懇願
  15. わら人形
  16. 占い師
  17. 最後の一葉
  18. 魔法の香水
  19. キツネ様
  20. 青ざめる
  21. 仕事
  22. シェアハウス
  23. 清々しい朝
  24. みんな平等に
  25. 平和的な解決
  26. 点線
  27. 霊能者の義務
  28. ハロウィンって何かしら?
  29. 停電の夜に
  30. 暗号解読

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